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看護師が働く病院・施設

消化器内科のピロリ菌の除菌で胃がん予防

胃がんの発生プロセスは、他のがんと同様にまだ解明にまで至っていませんが、これまでの研究で、慢性胃炎から胃粘膜の萎縮が進行すると、やがて腸上皮化生という段階を経て、胃がんが発生することがわかってきました。

早めの除菌が有効

嗜好品(アルコールやタバコ)、ストレス、ピロリ菌の感染、胃酸分泌のバランスの崩れなどによる胃の炎症が慢性的に続く病気が「慢性胃炎」です。これはピロリ菌の感染などによって、好中球という炎症を起こす細胞が胃の中で活性化し、胃粘膜に浸潤して炎症を起こしている状態です。

胃の不快感などの症状が出る場合と、自覚症状が何もない場合がありますが、どちらも適切な治療を受けずに放置していると、胃粘膜が荒れて萎縮し、萎縮性胃炎に悪化していきます。

萎縮性胃炎は、胃粘膜がさらに荒れて、胃酸や粘液を分泌する胃腺というっ素行きの細胞が減少してしまう状態で、胃本来の機能が低下してしまいます。この萎縮性胃炎が進行すると、胃の上皮組織は変質してしまい、胃の組織が腸のようになってしまいます(腸上皮化生)。こうなると胃がんのリスクが非常に高まります。

このように胃炎は段階的に進行していきますが、進行が進むと、ピロリ菌を除菌しても胃がんの発生を抑えにくくなるので、早めに対処することが理想です、胃の病気としては胃炎のほかにも、胃潰瘍がありますが、胃潰瘍から胃がんになることはありません。潰瘍も腫瘍(がん)も、胃の粘膜がえぐられるような状態でですが、性質は異なります。

胃がんは、進行の程度に関係なく症状が全く現れない人もいます。特に早期がんでその傾向が強いのですが、なかには早い段階から胸やけ、胃痛、便が黒いなどの症状が現れる場合もあります。便が黒っぽくなるのは、胃の内部の出血によるものです。

胃がんの進行に伴い、胸やけ、胃もたれ、胃の不快感などの症状がよくみられますが、これは胃炎でもみられる症状で、がんが更に進行すると、食欲不振、体重減少、貧血などがみられることもあります。これらの症状だけでは胃がんなのか胃炎なのかが判断が難しいので、症状が長引く場合は消化器内科を早めに受信するようにしましょう。

がんの発症要因はさまざまですが、胃がんの発生要因の一つであるピロリ菌は、他の要因と大きく違う点があります。ピロリ菌に感染していなければ、胃がんになることはありません。仮にピロリ菌に感染していても、除菌に成功すればがんのリスクは大幅に減少します。

他のがんでは、要因を取り除くことができたとしても、がんを確実に予防できるとは限りません。しかし、胃がんはピロリ菌の除菌で確実に予防が可能な数少ないがんなのです。

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